生きて欲しかった

子供達がお世話になった英語塾の先生が亡くなった。
受験英語だけでなく、本当の英語力を付けてくれる尊敬すべき先生だった。
真面目に学ぶ生徒達の中で、（親に行けと言われた？）やる気のない生徒がいると、「君1人のせいで、教室の雰囲気が悪くなるから、やる気が無いなら辞めろ！」と本気で追い出す先生だった。
普通なら何とかおだてて月謝を貰う所だが、本当に学びたい生徒だけに本気で指導していた。
その気風の良さに惚れて、職場のテナントの上の階にある便利さもあって通った。
子供達の英語力は、まさに彼女のお陰。

子供達だけでなく、私までTOEICテストや英検の問題で質問があると聞きに行った。
反抗期や受験期の難しい時期の子育ての悩みまで、何でも相談に行った。
その先生も私の職場に来て色々お困り事を相談に来られて、お互いに頼りになった。

その先生が先週他界した。まだ72歳。仕事を辞めて急に元気が無くなった気がする。
糖尿病のコントロールがうまくいかなかったらしく、足の壊疽で切断に至り、透析の準備をしている途中で多臓器不全に陥った。
頼り甲斐があってチャキチャキした性格だったので、弱った姿を見せたくなかったのかも。
去年のクリスマスイブに職場に来た時は、病的に痩せていて歩くのがおぼつかなかった。
それが彼女に会った最後になるとは、その時は思わなかった。

今の時代糖尿病はかなりコントロール出来る。
私の父も糖尿病で透析していたが、87歳まで生きた。
彼女も、もう少しどうにかならなかったのか？と思うと残念でならない。
今年の春に大腸癌で先に逝ったご主人とゴールデンレトリバーとに、天国で再会したかな。