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36年前 [雑感]

昨日大桟橋に行く前に、ランチを食べる為に鶴見で降りた。
私は生まれた直後から暫くの間と学生時代に鶴見に住んでいたので、鶴見には特別な思いがある。
どこかでランチを食べるのなら、鶴見の中華料理店で食べたかった。
西口に降りて豊岡商店街を歩く。
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あれ?アルベリ!
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40年前には鶴見駅西口周辺にはアルベリが複数あって、水道道の入り口の角にあるアルベリはカドベリと呼び、パンを売っているアルベリはパンベリと呼び、その他のアルベリはアルベリのまま呼んでいた。その後アルベリは鶴見駅周辺から居なくなっちゃって、もう会社そのものが無くなっちゃったのかと思っていた。
以前さるさんがアルベリの事を書かれている記事を発見して、工場の直売店だけ営業している事を知った時には嬉しくなった。確か、その記事にコメントさせて頂いたのがさるさんへのファーストコンタクトだったような気がします。(三ツ池公園の桜の記事だったかな?)

豊岡商店街の小さなアルベリ。思わず入って何か買って帰ろうと思った。
しかしその後炎天下を延々持ち歩くのも心配になって、他に店舗が無いか聞いてみたら、工場直営店と豊岡商店街の店舗しか無いとの事。また来る事にして買わずに出た。

目的の中華料理店に着いた。
ここは鶴見に来るたびに寄ってみているが、休みだったり貸し切りだったりして、もう30年以上お預け状態が続いている。グズグズしていると店主のオジサンが辞めちゃう年齢になっちゃう。
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ここ。
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また休みだーーー!
ここの牛バラ御飯が食べたかったのに!ボリュームたっぷりで口の中でとろけるような濃厚な牛バラ御飯ーー!あ゛ーー!今日は何故休みなのー?いつ来れば食べられるの?教えてー!

次女と帰り道をトボトボ歩く。
次女が「他に行っていたお店があるでしょう?そこに行こうよ。」と慰めてくれる。
そう満州園とかね。あったよ。
・・・満州園もお盆休みだった。
もう中華を食べる気満々だったので、その隣の中華料理店に入った。
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コップがビール用。
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蟹炒飯と醤油炒飯と餃子。炒飯はやっぱり八角形のお皿でないとね。
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腹ごなしに東口の鶴見商店街を歩いてみた。
文具のマルハチ、田中金物店、スーパートミヤ、瀬戸物店はそのままあったが、今も持っているタンスを買った家具屋、銭湯、山茂登蕎麦屋、本屋は無くなっていた。
通い詰めた喫茶店も建物はそのままで沖縄料理店になっていた。
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瀬戸物屋に入って懐かしんでいると、店主(多分息子)が「何かお探しですか?」と。
「40年前にここでお皿を買って、今も使っているので懐かしくて寄らせて頂きました。」
「そうですか。それだからうちは儲からないんですよねー。」
どこのお店がいつ無くなったか等と世間話をして、御礼を言ってお店を出た。

昔住んでいたアパートは、もう無くなっているのは知っていたが、次女が「どこに住んでどんな景色を見て電車の音がどれだけ聞こえたのか、行ってみたい。」と言うので行ってみた。
銭湯も無くなったし、ランドマークが無いので昔の記憶が呼び出せない。
道の曲がり具合で、確かここが入り口と思った場所にアパートの大家さんの奥さんが立ち話をしていた。あら、変わっていない。
「こんにちは。40年前にアパートをお借りしていた学生でした。あの節はお世話になりましてありがとうございました。」と挨拶すると(多分何十人、いや何百人もいただろうから覚えていないと思うが)「あら、上がって冷たいお茶でも召し上がって行って。」と相変わらず人懐っこい奥さん。
「いえいえ、懐かしくて寄ってみただけですからちょっと眺めたら良いんです。ありがとうございます。」と御礼を言ってアパートがあった場所に行ってみた。
京急が通り過ぎる音だけが昔のまま。
私よりも次女の方がその場所の空気や音を記憶しようとしているような気がした。
自分の母親が、今の自分と同じ歳の時に過ごした場所に立っている。
私が立ち去ろうとしても、まだ周囲を眺めている。
あれから36年経ったんだね。

戻ってみると、まだ大家さんの奥さんが立ち話をしている。
「お邪魔しました。ありがとうございました。奥様もお変わりなくて安心しました。」と挨拶をして帰る事にした。

無くなったアパートは学生時代の後半に住んでいたが、1年生の時にだけ住んでいたアパートが現存していた。えー?もう築60年以上経っているよね。東日本大震災にも耐えたの?
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ドア開いているし。中が見られるの?失礼しちゃおうかな。
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あー、そのままだ。
親がツテで探したアパートだった。女性しか入れないから安心だと。
大学の学部の男女比が7:3で男子学生の方が多かったので、私の友人も男子学生が大半。誰も呼べない暗い部屋だった。気持ちも暗いが日当たりも悪く物理的にも暗かった。お風呂は無く、銭湯通いでトイレも共同。隣の物音も筒抜けでプライバシーが無い。郵便受けもあの当時は無く、下駄箱の上に誰彼無く手紙が置いてあった。結局自分でアパートを探して1年で出ちゃったので、あまり思い出は無いが、こっちが残っていたかー。
窓を開けるとすぐ隣りの住居で窓も開けにくかった。
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女性限定で安心って、鍵もかけずに開けっ放しじゃ怖いよ。不審者入り放題だ。
かぐや姫の神田川を思い出した。
不動産を持っている人達の世代交代で古い建物がビルになる中で、まだこのアパートが存在するのが不思議。こうなったらいつまであるのか興味が出るが、住んでいる人が出ない限りあるのかな?あの頃のお姉さん(?)達がそのまま住んでいるとしたら、もう全員高齢者だけだと思う。
お店なら入って世間話をする事が出来るけど、古いアパートに入ってかつての隣人に話しかけるのは、出来ない。

色々な思いを胸にしまって桜木町に向かった。(続きは昨日の記事)
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pn

タイムトラベルだね。次女は何を感じたかな?
by pn (2015-08-11 18:48) 

Pooh

桃林確か「月曜日定休日」だったと思います。
せっかく行かれたのに残念でしたね。
おまけに満州園もお休みだったんですね。
by Pooh (2015-08-12 05:05) 

まほ

タイムトラベル・・・確かに。
私も、15年ぐらい前にタイムトラベルしました。
大学のスクーリングのたびに夏の45日ぐらいずつ、
毎年過ごしたアパートに行ってみました。
周りの景色も変わっていましたが、アパートはなんと残っていて、
通っていた銭湯もありました。
懐かしかった~!
しばし、ノスタルジーに浸られましたね♪
by まほ (2015-08-16 01:59) 

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