その後と晩年

大学の後輩だけど年上だった同業者が亡くなる前の話を聞いた。
10年以上前は他力本願なんて言って、優しくて線が細いイメージだった。
しかしその後お家騒動があって、怒り心頭の彼は「家なんかあるからいけないんだ！」と家（職場も兼用）を勢いに任せて売っちゃった。2億4千万だったよと誰彼構わず言う。
で、そのお金で引っ越して、離婚して再婚してまた同じ仕事を始めた。
暫く平和に暮らしていたが、喉頭癌が見つかった。しかし治療を受けずにいた。
彼の父親も若くして他界したので、長生きするつもりも無かったようだ。
遊び歩いたり不倫したり、毎日やりたい事をやっていたとか。（ヤケクソ？）

お金に苦労した事が無いお坊ちゃんでガツガツしていなくて優しいイメージだったが。
お家騒動がいけなかったのか、病気がいけなかったのか、そもそも本当は遊び人だった？
優等生を演じていただけだったのか、死を予感するとやり残す事が無いように焦るのか。
でも最期は楽しそうだったと、彼の同級生が言った。
何だか色々考えさせられる話だった。