愛想

午後から美容院に行った。
ただでさえ暑いのに、髪が伸びると頭に熱がこもる感じがして余計に暑い。
カットもヘッドスパもして貰ってスッキリした。

そもそもこの担当の美容師さんとの出会いは他の美容院でだった。
彼の上司にカットをお願いしていたが独立開業して退職したので、彼に引き継いで貰った。
しばらくすると、彼も上司の美容院に転職するので辞めて行った。
またまた別の美容師さんが私の担当になった。
その担当者に不満は無かったが、次第に雰囲気が悪くなる美容院に嫌気がさした。
最寄りの美容院の方が便利だけど、お金払って嫌な雰囲気の所には行きたくない。
思い切って以前の担当だった美容師さんの居る美容院に行ってみた。
電車で乗り換えも含めて6駅は面倒だが、それを上回るサービス。
以来、ずーっと電車に乗って毎月通っている。

カットの腕も気に入っているが、カットの間にする他愛も無い話が丁度良い。
うるさくも無く、適度に面白く、話が途切れて沈黙が続いても重くない。
私が疲れていると思った時には気遣って黙っている。
余程の事が無ければ、これからもずーっと行くと思う。

ヘッドスパを受けながら、彼が以前勤めていた美容院が撤退すると聞いた。
2年程前に店舗を半分に縮小してリニューアルしていたが、それでも駄目だったか。
腕には自信があったようだったけど、店長を筆頭に愛想が無かったしなぁ。
シャンプーして貰うと、人の頭を物扱いだったしなぁ。
最寄りの駅前は美容院が乱立していて激戦区。自然淘汰かー。


うちの職場も技術を売っているつもりだが、小さな所帯だから愛想も大事だと思っている。
朝のミーティング等で、常連さんの気持ちになって失礼の無いようにと言っている。
話し始めたら常連さんの自慢話が終わらなくてどう本題に入るか困る時もあるし、訳ありのサインを察した時は地雷を踏まないように気を付ける事もある。
失礼の無いように、気分を害しないようにと気遣うのは結構難しい。